世界初の大容量電池ハイブリッドカーフェリー、広州出港 印刷
2023年 3月 07日(火曜日) 22:54

中国南部の広州市でこのほど、世界初の大容量電池ハイブリッド動力カーフェリー「パイオニア(PIONEER)」号の出港式が行われました。

「パイオニア」号は、中国船舶集団傘下の広船国際が2年かけて建造した大容量電池ハイブリッド動力推進両頭船です。船内に四つのバッテリールームがあり、計1160個の大容量電池が搭載されています。その電池容量は、乗用電気自動車150台の電池容量に相当する8.8メガワット時です。  ガソリン発電推進モードと電池推進モードはワンタッチで切り替え可能です。特に出入港作業や近海航行の際に電池推進モードを選択することで、港と都市への大気汚染を最小限に抑えることができます。

関係者によりますと、この大型カーフェリーは、船首と船尾がほぼ同じ形をしていて、それぞれに操縦室があり、操縦室内の設備も同じです。船員はそれぞれの操縦室で操縦できます。全長230.5メートル、全幅30.8メートル、航行速力20.8ノット。船首と船尾は構造が完全対称であるため双方向の航行が可能で、入出港時間を効果的に短縮し、運営の効率を上げることができます。

「パイオニア」号は、乗客1500人と各種車両700台以上を同時に搭載でき、島間や港間の観光や車通勤に適しています。同船は今後、イギリス海峡で運営され、主に英ドーバー港と仏カレー港の間を往復します。