ASEANとの戦略パートナー関係強化を=李総理 印刷
2018年 11月 15日(木曜日) 09:34

第21回中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議および中国・ASEAN戦略的パートナー関係締結15周年記念サミットが14日午前、シンガポールで開かれました。この中で李克強総理は、「ASEANと協力を深め、戦略的パートナー関係を高いレベルへ引き上げ、より緊密な運命共同体を構築していくべきだ」と述べました。

李総理は、「中国とASEANは、戦略的な計画のほか、政治的安全、経済や貿易、文化交流という3つの柱も強化し、関係をレベルアップさせるべきだ。また、経済協力を深める必要があり、中国は関係国とともに『東アジア地域包括的経済連携』(RCEP)の早期妥結に努めていきたい。そして貿易の障壁を破り、貿易投資を進めたい。さらに、イノベーションの新たなスポットを作り、文化交流や安全協力を進めることも必要である」と強調しました。

また、地域の平和と安定について李総理は「ASEANとの協議を通じて、3年以内に『南海行動規範』(COC)をめぐる交渉を終わらせたい」と述べました。

一方、ASEAN各国の首脳は「交渉を加速し、レベルと質の高いRCEPの早期実現を目指したい。また、COCをめぐる交渉も加速し、意見の相違点を適切にコントロールし、海上での実務的協力を拡大し、南海地域の平和と安定を促進したい。ASEANと中国は、多国間主義と自由貿易の維持といった面で一致している。ASEANは、自身の発展戦略を中国が提唱した『一帯一路』と結び付け、協力の分野を絶えず拡大していきたい」と応えました。

会議では、「中国・ASEAN戦略的パートナー関係ビジョン2030」と科学技術イノベーション協力に関する共同声明が発表されたほか、来年を「メディア交流年」とすると宣言されました。