与謝蕪村の円熟期の掛け軸 初披露 岡山県立美術館で15日から 印刷
2019年 3月 14日(木曜日) 09:38

江戸中期の俳人で画家の与謝蕪村(1716~83年)が描いた掛け軸で、未公開の作品が7日までに見つかった。中国の故事を画題にした晩年の優品で、岡山市北区天神町の県立美術館で15日開幕する特別展「江戸の奇跡・明治の輝き 日本絵画の200年」で初披露される。 掛け軸は「龍山落帽之図」。中国・晋の将軍が酒宴を開いた際、風に帽子を飛ばされた属官・孟嘉が、正装の乱れを笑う周囲に当意即妙に応じ感心させた―との逸話にちなみ、紅葉する山中で杯をかかげる人々、宙を舞う帽子に手を伸ばす童子らが淡い色彩で生き生きと描かれる。