日本有数の火山帯と 島嶼地域が生んだ薩摩文化 印刷
2010年 7月 06日(火曜日) 17:08

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縄文杉

九州南部に位置し、面積は約9188平方㌔㍍、人口は約170万5000人。北東部で宮崎県に、北部で熊本県に接する一帯と南方の離島群である薩南諸島から成る。山が多く、低地や平野が少ないのが特徴。南北の距離が長いため、積雪地帯もあれば亜熱帯地域もある。全体的に温暖で、降水量は多く、夏から秋にかけては台風の影響を強く受ける。活火山である桜島などの火山があるため、温泉が多く源泉数としては大分県に次ぐ。そのため、鹿児島市市街地においては、ほとんどの公衆浴場が温泉を利用している。種子島宇宙センターと内之浦宇宙空間観測所といった宇宙関連の研究施設があることも特徴のひとつとしてあげられる。

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霧島の露天風呂

農業が盛んで、とくにサツマイモは全国1位、緑茶は全国2位の生産量を誇る。畜産においては、養豚が盛んで、黒豚は全国的な知名度を誇る。また、サツマイモを原料にした芋焼酎の産地としても有名だ。そのほか、海産の養殖としては、ウナギの生産量が日本一ということで知られる。

観光地としては霧島山が有名。宮崎県との県境付近にひろがる火山群で、古くから山岳信仰の対象となってきた。修験道として知られているほか、温泉地としても名をはせている。その名の通り霧が深い地域であり、その幽玄な景色は数々の神秘的な逸話を生んでいる。また、多様な生物が見られる貴重な地区として、保存林地域にも指定されている。

また薩摩半島の南端には、世界でもめずらしい「天然砂むし温泉」で有名な指宿がある。

その他にも、県南部には世界遺産に指定された屋久島がある。屋久島は亜熱帯地域に位置し、2000㍍近い山々には極めて多様な植物が群生している。とくに屋久杉と呼ばれる樹齢1000年以上の杉が林立する美しい自然群が人気で、一年中雨が多い地域でありながら多くの観光客が訪れる。とりわけ屋久島最大の杉である縄文杉は推定樹齢6000年以上とされている。

名物としては薩摩揚げや黒豚、鹿児島茶、屋久杉を用いた工芸品などがある。

最終更新 2010年 10月 14日(木曜日) 16:26