地方経済天気図(2014年4月) 印刷
2014年 4月 21日(月曜日) 21:44

2014年4月地方経済の状況

【 総評 】~緩やかな回復~
【 北海道 】

北海道の景況は、輸出の拡大、観光、雇用情勢の回復に加え、生産活動が持ち直すなど、緩やかな回復

個人消費は、消費税率引き上げ前の駆込み需要から百貨店販売、スーパー販売、乗用車販売いずれも好調となるなど、緩やかな回復。住宅建築は、消費税増税前の駆込み需要の反動から、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少し、弱含み。設備投資は、小売業、製造業で投資計画を積み増す動きがみられるなど、持ち直し基調。公共工事は、国、市町村が減少したものの独立行政法人等が増加し、持ち直し基調。輸出は、船舶、自動車部品、石油製品を中心に増加し、拡大。

生産活動は、金属製品、輸送機械が増加し、持ち直し。

観光は、外国人客を中心に来道者数が増え、回復。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数も増加するなど、回復の兆し。

先行きは、消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動減から、一時的に落込むとみられている。

【 東北 】

 

東北の景況は、輸出、生産活動が持ち直し、住宅建設が回復するなど、緩やかな回復

個人消費は、大型小売店販売が振るわなかったものの、乗用車販売が普通・小型乗用車、軽乗用車いずれも増加するなど、緩やかな持ち直し。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、回復に向けた動き。 設備投資は製造業、非製造業とも投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は増勢鈍化。輸出は、鉄鋼、米国・中国向けの輸出機械が増加し、持ち直し。

生産活動は、輸送機械、自動車部品が増加し、緩やかな持ち直し。

雇用は、小売業、製造業で新規求人数が増加するなど、緩やかな改善。

【 関東 】

関東の景況は、輸出、生産活動が持ち直し、個人消費、住宅建築が回復に向けた動きにあるなど、緩やかな回復

個人消費は、消費税率引き上げ前の駆込み需要から百貨店販売で宝飾品、高額商品が増加したほか、乗用車販売が普通・小型乗用車、軽乗用車いずれも増加するなど、回復に向けた動き。住宅建築は、持家、貸家、が増加したものの分譲住宅げ減少するなど、増勢鈍化。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、独立行政法人等、都県が増加するなど、回復に向けた動き。輸出は、鉄鋼、有機化合物が増加するなど、持ち直し。

生産活動は、電気機械、情報通信機械が増加するなど、持ち直し。

観光は、ホテルの客室稼働率が上昇するなど、上向き。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数、所定外労働時間も増加するなど持ち直し。

先行きは、消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動から、一時的に弱含むとみられている。 

【甲信越 】

甲信越の景況は、個人消費、生産活動が持ち直し、輸出が回復に向けた動きにあるなど、緩やかな回復

個人消費は、消費税率引き上げ前の駆込み需要から乗用車販売が普通乗用車、軽乗用車を中心に増加、家電品販売で白物家電が増加したほか、大型小売店販売も食料品を中心に売れ行きが好調となるなど、持ち直し。住宅建築は、持家、貸家が増加し、緩やかな回復。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、上向き。公共工事は、国、市町村が減少するなど、足許一服。輸出は、有機化合物、プラスチックが増加するなど、緩やかながら回復に向けた動き。

生産活動は、電気機械、輸送機械が増加し、持ち直し。

観光は、大雪の影響から観光地の入込客が減少するなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、製造業、医療・福祉、サービス業で新規求人数が増加するなど、持ち直しの動き。

先行きは、消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動から回復の動きが鈍化するとみられている。

【 北陸 】

北陸の景況は、設備投資が持ち直し、個人消費が回復するなど、持ち直し

個人消費は、大型小売店販売で高額商品を中心に増加したほか、乗用車販売も普通・小型乗用車、軽乗用車いずれも増加するなど、持ち直し。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも減少し、弱含み。設備投資製造業で電気機械、医療品製造、非製造業で卸売業、運輸・通信業を中心に投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、市町村、北陸新幹線関連工事に伴う独立行政法人等が増加するなど、持ち直し。輸出は、地場産業の眼鏡・眼鏡枠が増加したほか、一般機械、科学光学機器が増加するなど、緩やかな持ち直し。

生産活動は、医薬品が高水準の生産を持続したほか、金属製品、電気機械も増加するなど、持ち直し。

観光は、温泉地の入込客が増加するなど、やや上向き。

雇用は、建設業、製造業、卸・小売業、医療・福祉で新規求人数が増加するなど、緩やかな持ち直し。

先行きは、一時的に消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動が予想されるものの、基調は回復の動きが続くとみられている。

【 東海 】

東海の景況は、個人消費、輸出、生産活動が持ち直し、雇用情勢が回復に向けた動きにあるなど、緩やかな復

個人消費は、消費税率引き上げ前は駆込み需要から百貨店販売で高額商品、衣料品が増加したほか、乗用車販売が普通・小型乗用車、軽乗用車いずれも増加するなど、持ち直し。住宅建築は、持家、分譲住宅が減少し、足踏み。設備投資は、一部に投資計画を積み増す動きがみられるなど、持ち直し。公共工事は、国、市町村が減少するなど、足踏み。輸出は、石油製品、プラスチックが増加し、持ち直し。

生産活動は、汎用・生産用・業務用機械、化学が増加し、持ち直し。

観光は、温泉地などの入込客数が伸び悩むなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、所定外労働時間も増加するなど、緩やかな回復。

先行きは、消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動から、一時的に弱含むとみられている。

【 近畿 】

近畿の景況は、輸出、生産活動が持ち直し、雇用情勢が回復に向けた動きにあるなど、持ち直し

個人消費は、乗用車販売が普通・小型乗用車、軽乗用車いずれも増加したほか、大型小売店販売も飲食料品を中心に増加するなど、緩やかな持ち直し。住宅建築は、持家、分譲住宅が減少し、足踏み。設備投資は、中小企業の一部に慎重な姿勢がみられるなど、伸び悩み。公共工事は、独立行政法人等、府県、市町村が増加し、緩やかながら回復に向けた動き。輸出は、科学光学機器、電気回路機械、半導体等電子部品が増加し、持ち直し。

生産活動は、電機機械、輸出機械が増加するなど、緩やかな持ち直し。

観光は、ホテルの宿泊客数が増加するなど、持ち直し。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数、所定外労働時間も増加するなど、緩やかな回復。

先行きは、消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動から、持ち直しの動きが鈍化するとみられている。

【 中国 】

中国の景況は、輸出が持ち直し、雇用情勢が回復に向けた動きにあるなど、持ち直し

個人消費は、大型小売店販売が高額商品を中心に増加したほか、乗用車販売が普通・小型乗用車、軽乗用車いずれも増加するなど、持ち直し。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、持ち直し。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、上向き。公共工事は、国、県が増加するなど、持ち直し。輸出は、一般機械、電気機械が増加し、持ち直し。

生産活動は、鉄鋼、自動車が増加し、緩やかながら回復に向けた動き。

観光は、温泉地などの入込客数が振るわず、盛り上がりを欠く。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数、所定外労働時間も増加するなど、緩やかな回復。

先行きは、消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動から、一時的に弱含むとみられている。

【 四国 】

四国の景況は、個人消費、生産活動が持ち直し、雇用情勢が回復に向けた動きにあるなど、緩やかな回復

個人消費は、消費税率引き上げ前の駆込み需要から乗用車販売も普通・小型乗用車、軽乗用車いずれも増加したほか、大型小売店販売も食料品、高額商品が増加するなど、回復に向けた動き。住宅建築は、持家、分譲住宅が減少したものの、貸家が増加し、緩やかながら回復に向けた動き。設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きがみられ、持ち直し。公共工事は、国、県、市町村が減少し、足許一服。輸出は、輸送機械、金属鉱およびくずが増加し、持ち直し。

生産活動は、輸送機械、窯業・土石製品が増加し、持ち直し。

観光は、ホテルや旅館の宿泊客数が増加するなど、上向き。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、サービス業、医療・福祉などで新規求人数が増加するなど、緩やかながら回復に向けた動き。

先行きは、消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動から、一時的に弱含むとみられている。

【 九州 】

九州の景況は、個人消費、生産活動が持ち直し、公共工事が回復に向けた動きにあるなど、緩やかな回復

個人消費は、乗用車販売が普通・小型乗用車、軽乗用車いずれも増加したほか、百貨店販売で高額商品を中心に増加するなど、持ち直し。住宅建築は、貸家、分譲住宅が減少するなど、足踏み。設備投資は、非製造業で投資計画を積み増す動きがみられるなど、上向き。公共工事は、国、独立行政法人等が増加し、回復に向けた動き。輸出は、輸送機械、化学製品が増加し、持ち直し。

生産活動は、輸送機械、化学が増加するなど、緩やかな持ち直し。

観光は、温泉地の入込客が伸び悩むなど、盛り上がりを欠く。

雇用は、所定外労働時間が上昇したほか、製造業、サービス業で新規求人数が増加するなど、緩やかな持ち直し。

先行きは、一時的に消費税率引き上げ前の駆込み需要の反動が予想されるものの、基調は緩やかな回復が続くとみられている。

【 沖縄 】

沖縄の景況は、個人消費、住宅建築、公共工事、観光が回復に向けた動きにあるなど、拡大

個人消費は、スーパー販売が食料品、家庭用品を中心に増加、乗用車販売も増加したほか、新設の住宅着工に伴い家電品販売で太陽光発電システム、冷蔵庫、エアコンが増加するなど、回復。住宅建築は、持家、貸家が増加し、回復。設備投資は、建築着工床面積が増加するなど緩やかに回復。公共工事は、県が増加するなど、回復。輸出は、再輸出品、石油製品、鉄鋼が減少し、一進一退。

生産活動は、横這い圏内の動き。

観光は、国内客、外国人客ともに増加し、好調。

雇用は、完全失業者数が減少するなど、回復に向けた動き。

先行きは、拡大の動きが強まるとみられている。

 

協力:一般社団法人全国地方銀行協会