iPS細胞研究所に倫理専門家を 山中教授が意向 印刷
2012年 10月 10日(水曜日) 00:00
山中伸弥・京都大教授は8日夜の記者会見で、自身が所長を務める同大iPS細胞研究所に、研究倫理の専門家を迎える考えを示したと読売新聞が報じた。iPS細胞は、あらゆる種類の細胞に変化できる性質があるが、最近、マウスの実験で精子や卵子へ変化させた例が報告されている。この手法が悪用されれば、落ちている髪の毛から精子などを作製し、それを受精させ、髪の毛の持ち主が知らないうちに子どもが誕生するような事態が起こりかねない。研究機関や研究者は、現行の指針を守るだけでなく、新たに起こる倫理的課題に迅速に対応していく必要がある。そのため、科学研究と同時に、社会とのつながりを重視した倫理面での研究を進める必要性が指摘されていたという。