7千円なら登山者抑制 富士山入山料、京大教授が分析 印刷
2013年 6月 05日(水曜日) 00:00

各紙によれば京都大農学研究科の栗山浩一教授(環境経済学)は4日、世界文化遺産に登録されることが確実となっている富士山について、地元自治体などが導入を検討している500~千円程度の入山料では、ほとんど登山者数が減らないとの分析結果を発表した。富士山には年約32万人(平成24年)の登山者が訪れ、世界遺産登録でさらに増加が予想されているが、栗山教授は「登山者を減らすためには、入山料とは別の対策が必要ではないか」としている。栗山教授は、過去の登山者数や旅行費用などから統計学の手法で傾向を分析。入山料が500円で2%、千円で4%、登山者数が減るとの結果が出た。一方、屋久島(鹿児島県)など他の世界遺産と同様に登録後に訪問客が30%前後増えると仮定すると、従来と同程度の登山者数に抑えるには、入山料を7千円に設定する必要があると試算したという。