「津波は予測できず」 株主代表訴訟で東電が初の主張 印刷
2012年 11月 19日(月曜日) 00:00

東京電力の福島第一原発事故をめぐり、当時の経営陣らを訴えた株主代表訴訟の口頭弁論が16日、東京地裁であり、経営陣側を支援する立場で補助参加した東電が「津波は予測できなかった」という書面を提出したと各紙が報じた。この訴訟で経営陣側が具体的な主張をするのは初めて。株主側は「過去に起きた津波をもとにした試算などから、今回の津波は予測できた」と主張。しかし東電は書面で、「あくまで試算であり、具体的な対策に使えるものではなかった」などと反論。この訴訟では、株主が当時の取締役らに対し、「津波対策を怠り、会社に巨額の賠償責任を負わせた」として、総額5兆5千億円の支払いを求めている。