地方経済天気図(2013年6月) 印刷
2013年 6月 19日(水曜日) 00:00

2013062001

■今月の評価 [最近3か月間のDIの推移]
4月

5月

6月

景況判断 持ち直しが続いている

57.8

58.6

63.3

景況見通し

先行きへの期待感から持ち直し

67.5

68.3

70.6

個人消費 大型小売店販売が衣料品を中心に振るわなかったものの、乗用車販売が増加に転じるなど、底固い動き 43.8 52.3 53.9
住宅建築 持家、貸家が増加し、好調を維持 61.7 69.5 67.2
設備投資 慎重な投資姿勢が続くものの、先送りしてきた維持・更新投資を実施する動きがみられる
53.1 52.3 57.0
公共工事

被災地の復旧・復興工事に加え、補正予算の執行に伴い、全国的に増加基調

52.3

59.4

70.3

輸   出 米国向けの自動車を中心に増加 51.9 55.8 62.5
生産活動 一般機械、電子部品などで増産の動きがみられる 51.6 55.5 61.7
観   光

温泉地、ホテルの宿泊客が増加するなど、緩やかな持ち直し

54.5 58.9 57.1
雇用情勢

新規求人数が増加するなど、緩やかな改善

55.5 54.7

62.5

2013年6月地方経済の状況

【 総評 】~景気は持ち直しが続いている~
【 北海道 】

北海道の景況は、雇用情勢が持ち直し、輸出が回復に向けた動きにあるなど、緩やかな持ち直しの動き

個人消費は、乗用車販売が増加したほか、大型小売店販売で高額商品に動きがみられるなど、上向き。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、持ち直しの動き。設備投資は、エネルギー関連で投資計画を積み増す動きがみられるなど、緩やかな持ち直し。公共工事は、足許減少。輸出は、自動車部品が増加し、回復に向けた動き。

生産活動は、輸送機械、窯業・土石製品が増加し、上向き。

観光は、外国人客が増加するなど、持ち直し。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数が増加するなど、持ち直し。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。

 

【 東北 】

東北の景況は、個人消費が持ち直し、生産活動が上向くなど、緩やかな持ち直し

個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売で食料品、春物衣料品が増加するなど、緩やかな持ち直し。住宅建築は、被災地での建替え需要から、持家、貸家、分譲住宅ともに増加し、持ち直し。設備投資は、震災関連の復旧・復興に伴う投資が増加し、緩やかな持ち直し。公共工事は、震災関連の復旧・復興工事が増加し、回復に向けた動き。輸出は、非鉄金属、一般機械が増加し、増加基調。

生産活動は、情報通信機械、輸送機械が増加し、上向き。

観光は、観光地、温泉地への入込客が振るわず、盛り上がりを欠く。

雇用は、新規求人数が震災関連の復旧・復興工事に伴い建設業で増加するなど、緩やかな改善。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。


【 関東 】

関東の景況は、個人消費が持ち直し、生産活動が下げ止まるなど、上向き

個人消費は、乗用車販売が前年並みとなったものの、大型小売店販売が高額品などで増加するなど、持ち直し。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、上向き。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、上向き。公共工事は、国、都県、市町村が増加するなど、足許増加。輸出は、科学光学機器が減少したものの、米国向けの自動車、中国向けの自動車部品が増加し、横這い圏内の動き。

生産活動は、一般機械、電子部品・デバイス、輸送機械が増加し、下げ止まり。

観光は、ホテルの客室稼働率が上昇したほか、観光地の入込客数も増加するなど、底入れ。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数も増加するなど、緩やかな改善。

先行きは、上向きで推移するとみられている。

 

【甲信越 】

甲信越の景況は、輸出が上向き、公共工事、生産活動が下げ止まるなど、やや上向き

個人消費は、大型小売店販売が衣料品などで減少したほか、乗用車販売も減少し、足許一服。住宅建築は、貸家、分譲住宅が減少したものの、持家が増加し、上向き。設備投資は、慎重な姿勢が続くものの、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、一進一退。公共工事は、国、県、市町村が増加し、下げ止まり。輸出は、電気機械、輸送用機械が増加し、上向き。

生産活動は、一般機械、輸送機械が増加し、下げ止まり。

観光は、外国人観光客が増加するなど、底入れ。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数も増加するなど、緩やかな改善。

先行きは、上向きで推移するとみられている。


【 北陸 】

北陸の景況は、輸出が弱含んだものの、生産活動が上向くなど、横這い圏内の動き

個人消費は、乗用車販売が減少したほか、大型小売店販売も衣料品などが減少し、足踏み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加するなど、上向き。設備投資は、投資計画を抑制する動きがみられるなど、弱含み。公共工事は、県、市町村が増加し、上向き。輸出は、地場産業の眼鏡枠・眼鏡が減少し、弱含み。


生産活動は、医薬品が高水準を持続したほか、金属製品、電気機械が増加し、上向き。

観光は、温泉地の宿泊客数が増加するなど、底入れの兆し。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数も増加するなど、改善。

先行きは、横這い圏内で推移するとみられている。

 

【 東海 】

東海の景況は、個人消費、生産活動が上向くなど、緩やかな持ち直し

個人消費は、乗用車販売が増加に転じたほか、百貨店販売も高額商品を中心に増加し、上向き。住宅建築は、貸家が減少したものの、持家、分譲住宅が増加し、持ち直し。設備投資は、一部に投資計画を積み増す動きがみられるなど、上向き。公共工事は、国、県が増加し、緩やかな持ち直し。輸出は、二輪自動車、自動車部品が増加し、上向き。

生産活動は、電気機械、情報通信機械、電子部品・デバイスが増加し、上向き。

観光は、温泉地、観光地の入込客数が増加するなど、緩やかな持ち直し。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数も増加するなど、緩やかな持ち直し。

先行きは、緩やかな持ち直しで推移するとみられている。


【 近畿 】

近畿の景況は、輸出が上向き、生産活動が持ち直すなど、やや上向き

個人消費は、大型小売店販売が食料品や衣料品などで減少したものの、乗用車販売が増加するなど、緩やかな持ち直し。住宅建築は、持家が増加したものの、貸家、分譲住宅が減少し、足許一服。設備投資は、中小企業、大企業で投資計画を積み増す動きがみられるなど、やや上向き。公共工事は、県、市町村が増加したものの、国、独立行政法人等が減少し、一進一退。輸出は、半導体など電子部品、電気回路機器が増加し、やや上向き。

生産活動は、一般機械、輸送機械が増加し、緩やかな持ち直し。

観光は、温泉地、観光地の入込客数が増加するなど、上向き。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数が増加するなど、緩やかな改善。

先行きは、上向きで推移するとみられている。

 

【 中国 】

中国の景況は、観光が上向き、生産活動が持ち直すなど、やや上向き

個人消費は、大型小売店販売が減少したほか、乗用車販売も減少するなど、足踏み。住宅建築は、貸家が減少したものの、持家、分譲住宅が増加し、緩やかな持ち直し。設備投資は、製造業で投資計画に慎重な姿勢がみられるなど、足踏み。公共工事は、県、市町村が増加するなど、足許増加。輸出は、化学製品、米国・欧州向けの自動車が増加し、上向き。

生産活動は、自動車、化学が増加し、緩やかな持ち直し。

観光は、温泉地、観光地への入込客数が増加するなど、上向き。

雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、新規求人数が増加するなど、緩やかな改善の動き。

先行きは、上向きで推移するとみられている。

 


【 四国 】

四国の景況は、住宅建築、公共工事が持ち直すなど、上向き

個人消費は、大型小売店販売が衣料品を中心に減少したほか、乗用車販売も減少するなど、持ち直しの動きが一服。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、持ち直し。設備投資は、製造業を中心に投資計画を積み増す動きがみられ、緩やかな持ち直し。公共工事は、県、市町村が増加し、緩やかな持ち直し。輸出は、船舶、一般機械が減少するなど、足許減少。

生産活動は、輸送機械、窯業・土石製品が増加し、上向き。

観光は、観光地の入込客数が減少し、盛り上がりを欠く。

雇用は、医療・福祉、建設業で新規求人数が増加したほか、有効求人倍率も上昇するなど、上向き。

先行きは、緩やかな持ち直しの動きが続くとみられている。

 

【 九州 】

九州の景況は、住宅建築が持ち直し、個人消費が上向くなど、緩やかな持ち直し

個人消費は、大型小売店販売が衣料品などで減少したものの、乗用車販売が増加するなど、上向き。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、持ち直し。設備投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられるなど、下げ止まり。公共工事は、県、市町村が増加し、緩やかな持ち直し。輸出は、韓国向けの電気機械、中国向けの自動車が増加するなど、足許増加。

生産活動は、鉄鋼、電子部品・デバイス、化学が増加したものの、輸送機械が減少し、横這い圏内の動き。

観光は、観光地の入込客が増加するなど、緩やかな持ち直し。

雇用は、情報通信業、不動産業で新規求人数が増加したほか、有効求人倍率も上昇するなど、緩やかな持ち直し。

先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。


【 沖縄 】

沖縄の景況は、公共工事、観光が持ち直すなど、回復の動き

個人消費は、大型小売店販売が食料品や衣料品などで減少したものの、家電品販売が増加したほか、乗用車販売が増加し、緩やかな持ち直し。住宅建築は、貸家が増加したものの、持家、分譲住宅が減少し、足許一服。設備投資は、建築着工床面積が減少するなど、一進一退。公共工事は、国、県、市町村が増加し、回復に向けた動き。輸出は、石油製品、再輸出品が増加し、持ち直し。

生産活動は、横這い圏内の動き。

観光は、国内客に加え、台湾、韓国からの外国人客が増加するなど、回復の動き。

雇用は、完全失業率が悪化したものの、有効求人倍率が上昇し、緩やかな持ち直し。

先行きは、回復の動きが続くとみられている。

 

 

協力:一般社団法人全国地方銀行協会

最終更新 2013年 6月 20日(木曜日) 16:39