各都道府県の地域経済トピックス 2015年1月 印刷
2015年 2月 07日(土曜日) 00:03

【北海道】公共工事に減速傾向があるものの、設備投資の底堅さ、観光入込客の増勢持続などから、緩やかながら持ち直し基調を維持している。 

<水素社会の検討組織発足> 

道は、次世代エネルギーとして注目される水素の活用に向け、産学官による検討組織を今春までに発足させる予定。2030年を目処に「水素社会」を全道に広げたい考え。

【青森県】弱めの動きが続いているが、基調としては緩やかなに持ち直しの動きが続いている。この間、企業の業況感は、非製造業を中心に幾分慎重化した。 

<りんご平成26年産県外市場販売額が前年比13.9%増> 

26年県産リンゴの県外出荷販売額は、前年比13.9%増の64億9,500万円だった。

【岩手県】持ち直しの動きに足踏み感。 

<企業の設備投資計画が大幅減> 

岩手経済研究所の調査によると平成26年度下期の県内企業の設備投資計画は、6,734百万円となり、前年同期比対比で38.5%減と大幅に前年を下回る見通しとなった。

 

【宮城県】全体として景気は、一部に弱い動きがみられるものの、震災復興需要などに伴い経済活動は総じて高水準で推移しており、基調としては緩やかに回復している。 

<仙台圏と相双地区が高速で直結> 

NEXCO東日本が建設を進めてきた常磐自動車道の相馬~山元IC間のおよび浪江~南相馬IC間が開通した。

【秋田県】足踏み状態が続いている 

<再生可能エネルギー自給率全国2位> 

千葉県と環境エネルギー施策研究所が資産した都道府県別の再生エネルギー自給率によると、秋田県は19.7%となり、大分県の26.9%に次いで全国2位だった。

【山形県】持ち直しの動きが続いている。 

<鶴岡市がユネスコの「創造都市ネットワーク」に加盟> 

鶴岡市がユネスコの「創造都市ネットワーク」食文化部門における加盟を国内で初めて認定された。

【福島県】個人消費の一部などで消費税増税による実質賃金減少の影響がみられるものの、公共投資や設備投資が依然として高い水準にあることなどから、全体では回復の動きが続いている。 

10月の伸銅品の生産堅調> 

10月の伸銅品の生産は、自動者向け端子材が米国などの需要が回復してきたことなどから、前年を15%ほど上回る水準となった。

【茨城県】一部に弱い動きがみられるものの、基調的には持ち直している。 

<生産活動緩やかに増加>  

10月の鉱工業生産指数は119.8で前月比5.3%上昇と2か月ぶりに上昇した。業種的には汎用・生産用・業務用機械、食料品・たばこが上昇。

【栃木県】県内経済は回復テンポが鈍化している。 

<大口電気使用量が8か月連続で減少> 

11月の大口電料使用量は、製造業が前年比▲3.2%と8か月連続で前年を下回った。

【群馬県】消費増税後の反動減から緩やかな回復基調にある。 

<群馬経済研究所の企業経営動向調査のDIは2期連続の「好転」超> 

群馬経済研究所が、県内企業の10~12月期の業況判断DI調査の結果は、2期連続の「好転」超ながら、伸びは鈍化した。円安の影響等で原材料が高止まりを指摘する企業が多い。

 

【埼玉県】県内景気は、個人消費で持ち直しの動きが広がりつつあるものの、生産活動が跛行性を伴いつつ横這い圏内で推移するなど、総じて足踏みしている。 

<生産活動、足許上昇> 

10月の生産指数は、食料品や月々の振れが大きい生産用機械などにより押し上げられ、前月比5.5%上昇。

 

【千葉県】一部に弱さが見られるものの、緩やかな回復基調が続いている。

<成田空港の累計旅客数が9億人の大台に>

12月22日の成田空港の開港以来の旅客数が累計で9億人の大台に達した。年間の訪日外国人客数も1,300万人に達した。

 

【東京都】都内の景気は、緩やかに持ち直しているものの、消費税引き上げに伴う駆け込み需要の反動から、弱い動きも現れている。住宅着工戸数や乗用車販売は前年を下回ったものの、百貨店、スーパー販売、公共工事や輸出などは増加した。

<輸出5か月連続で増加>

11月の東京税関管内の輸出額は前年比11.2%増と5か月連続で増加。

 

神奈川県】個人消費や輸出などが持ち直しており、景気は緩やかに回復している。

<百貨店持ち直し>

神奈川県百貨店協会がまとめた11月の売上高は前月比3.6%増と3か月ぶりに増加した。

【新潟県】横ばいで推移している。

<「オープンファクトリー」の取り組みが盛んに>

10月2~5日、燕三条地場産業振興センターが市と共催の工場見学イベント「工場の祭典」を開催、多くの入場者で賑わったという。

 

【山梨県】横ばい圏内で推移している。

<㈱オリエンタルランドが野菜農園を設立>

同社は、12月15日、北杜市大泉町の約3haの土地に野菜農園を設立し、東京ディズニーランドで使用するトマト、ミニトマト、パプリカについて2017年度から自社生産を目指すと発表した。

【長野県】回復の動きに弱さがみられる。

<県北部震度6弱の地震の被害額>

11月22日、県北部を震源とする最大震度6弱の強い地震が発生したが、農業用施設の被害額が20億6,040万円、公共土木施設の被害額が約65億円となったと長野県が発表。

 

【富山県】一部に弱さも見られるが、緩やかな回復基調が続いている。

<輸出堅調に推移>

伏木港の通関輸出額は前年比で10月14・0%増、11月14.2%増と4ヶ月連続の増加。

【石川県】県内経済は消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動が一部みられるものの、

緩やかに回復しつつある。

<兼六園の外国人観光客が大幅増加>

県内の主要観光地入り込み状況では、10月の累計で前年比15.9%増加した。特に、兼六園を訪れた外国人観光客数が18.0%増と大幅に増加した。

【福井県】緩やかな持ち直しの傾向が見られるものの、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減が継続しており、円安傾向の影響により弱い動きも見られる。

<輸出、伸びが鈍化>

11月の敦賀港・福井港の通関輸出額は前年同月比9.0%減で12か月連続の減少となった。地場産業の眼鏡枠・眼鏡は、11月輸出実績で前年同月比16.6%の増加。

 

【岐阜県】持ち直しの動き。

<岐阜県博物館で「本美濃紙」を展示>

「本美濃紙」を含む和紙がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを記念して、岐阜県博物館で「本美濃紙」の生産用具や製品を展示紹介。

 

【静岡県】回復傾向にはあるもの、一部消費の足取りに重さが残っている。

<パナソニックが洗濯機生産を袋井市に国内回帰>

パナソニックが中国での縦型洗濯機の生産全量を静岡県袋井市に移管すると決定。河合楽器もインドネシアでの生産の一部を国内生産化へ検討中。

 

【愛知県】持ち直しの動き。

<トヨタ自動車の11月国内生産は25.9万台>

トヨタ自動車の11月国内生産(単体)は25.9 万台(前年同月比97.0.6%)と前年同月実績を下回った。国内販売は、11.9万台(前年同月比 91.5%)と前年同月実績を下回った。

 

【三重県】景気は減速の動きが持続。

<多気町の工業団地「多気クリスタルタウン工業ゾーン」が竣工>

12月22日、同工業団地が竣工。面積は17万9,000㎡と県内最大。木質バイオマス発電所や日新化成製作所の新工場建設が決定。

 

【滋賀県】前向きの動きは一部に留まり、足踏みの状態が続いている。

<生産活動、上昇が続く>

10月の鉱工業生産指数は前月比3.4%上昇し2か月連続の上昇。在庫指数は12.4%上昇し9か月連続で大幅上昇。

 

【京都府】企業部門は生産が堅調水準維持から上昇へと持ち直し。家計部門は一部を除き消費増税の影響が薄れ底堅い動き。全体としては足踏みから回復を探る局面へ。

<「日本酒条例サミット」が京都市で開催>

地元産の日本酒や焼酎、ワインでの乾杯を奨励し、消費拡大を促す目的の条例を定めた自治体が集う「日本酒条例サミット」が京都市で開かれた。

 

【大阪府】持ち直しの動き。

<「100円商店街」を開催>

12月15日、大阪市此花区四貫島の商店街で「100円商店街」が開催され、格安商品の売り出し、カラオケ大会などで終日賑わった。

 

【奈良県】弱含みの足踏み状態。

<県営プール跡地に高級ホテル>

奈良県は、県営プール跡地に高級ホテルを誘致することについて、不動産大手の森トラストグループを優先交渉者に選んだと発表。2020年の東京五輪前の開業を目指す。

 

【和歌山県】一部に回復に向けた動きがみられるものの、足踏みや停滞感が顕在化してきており、一進一退の状況が続いている。

<農家ら有志が地域づくりの組織を立ち上げ>

田辺市上秋津の農家ら有志が、自然エネルギーの発電事業で得た収益を活用して、地域づくりを進める中間組織として「社団法人ふるさ未来への挑戦」を設立。

【兵庫県】緩やかに回復している。

<県がクラウドファンディングの9事業を選定

兵庫県内の特産物などを全国にPRするため、県はインターネットの小口投資を活用して資金調達を支援する9紗の事業を選んだ。「キラリひょうごプロジェクト」として各社が12月中旬から募集を開始。

【鳥取県】百貨店売上は前年比で減少し、新車販売台数は前年比で減少するなど、引き続き一部に足踏み傾向が続くが、全体的には横ばいとなっている。

<境港客船、2015年は寄港20回以上へ>

2015年の境港へのクルーズ客船の機構回数が過去最大だった07年の19回を上回り、20回を超える見通しであること分かった。乗客数も大幅に伸び約3万人を見込んでいる。

【島根県】消費税増税前の駆け込み需要の反動により個人消費や住宅建設に弱さが残り、生産にも一部に弱い動きがみられるものの、公共投資等で増勢を維持しており、基調として緩やかに持ち直している。

<観光、足元弱含み>

10月の主要温泉地宿泊人員が前年比18.3%減と6か月連続で、11月の主要観光施設月別利用者数も前年比21.3%減と7か月連続で、それぞれ前年を下回った。出雲大社の遷宮特需の反動が徐々に出始めている。

 

【岡山県】一部で駆け込み需要の反動減が続くものの、緩やかに回復。

12月、イオンモール岡山が開店>

12月5日、中四国最大級の大型商業施設、イオンモール岡山が開店。総合スーパーを核店舗に、衣料、雑貨、家具、飲料、食品など356のテナントが出店。

【広島県】全体として横這い圏内の動きとなっている。

<天皇杯全国都道府県対抗男子駅伝競走大会を開催>

この大会は原爆ドームを宮島という二つの世界遺産を結んで1月18日に開催される。毎年約30万人が沿道で応援する新春の風物詩として定着。

【山口県】生産活動が堅調に推移するなど、景気は緩やかに回復しているものの、個人消費の一部に弱さがみられる。

<下関港が「クルーズ・オブ・ザ・イヤー」の特別賞を受賞>

馬関港開港150周年記念事業の一環として、官民一体で客船誘致に取り組み、クルーズの認知度向上に貢献したことなどを評価。

【徳島県】景気回復に一服感が続く。

<「vs東京」のロゴデザインバスが東京で走行開始>

徳島県のブランド戦略の共通コンセプト「vs東京」のロゴをデザインしたラッピングバス3台が東京の主要ターミナル駅を結ぶ路線で走行を開始する。

【香川県】消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、基調的には緩やかな回復を続けている。

<「全国年明けうどん大会2014inさぬき」を開催>

12月13~14日、日本各地のご当地うどんを集めた「全国年明けうどん大会inさぬき」が高松市林町のサンメッセ香川で開催された。年明けうどんは「さぬきうどん振興協議会」が2008年に提唱したもの。

【愛媛県】消費税率引き上げの影響は残るも、緩やかな回復基調が続く。

<食品、価格転嫁の動き>

珍味の原料となる小魚は東南アジア産の価格が上昇し、円安も相まって仕入れコストが上昇している。蒲鉾は、原料の高騰により販売価格への転家を検討する動きがみられる。

【高知県】需要面の弱さから依然として回復に一服感がみられる。

<室戸ジオパークを日本ジオに再認定 >

日本ジオパーク委員会は、12月22日、室戸市の室戸ジオパークを日本ジオに再認したと発表した。住民や企業がジオを活かし、一丸となって地域振興に取り組んでいることが評価された。

 

【福岡県】一部に弱さはあるものの、持ち直している。

<九電、太陽光買い取り再開>

再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づく新規契約を中断している九州電力は、太陽光発電の契約手続きを平成237年1月中旬から再開すると発表した。年間90日以上の発電抑制が見込まれ、抑制日数はさらに増える可能性もある。

 

【佐賀県】低調ながら、一部持ち直しに向けた動きが続くとみられている。

<観光、低調ながら一部持ち直し>

11月の唐津地区は、行楽シーズンとも重なって比較的堅調。嬉野地区は、全体的に宿泊は底堅く推移した。

 

【長崎県】持ち直しの動き、足踏み。

<輸出、増加>

11月の長崎港通関輸出額は、電気機器が減少したものの、一般機械、金属製品などが増加したことから、前年同月比2.6倍と3か月連続の増加となった。

 

【熊本県】緩やかな回復が継続している。

<生産活動、上向き>

10月の鉱工業生産指数は、電子部品・デバイス工業など5業種が低下したが、化学工業や汎用・生産用機械など11業種が上昇、全体では前月比8.0%の121.4となり5か月連続の上昇。

 

大分県】一部に弱い動きがみられる。

<三井造船が岸壁用クレーン製造能力を倍増>

三井造船は、大分県を含む国内主力3工場に合計170億円の追加設備投資を実施すると発表。港湾用クレーンを製造する大分事業所では、岸壁用のクレーンの製造能力を2倍に引き上げるほか、輸出用岸壁整備などに70億円を投資する計画。

 

【宮崎県】足踏みの状態にある。

<生産活動、上昇>

10月の鉱工業生産指数は、102.3と前月比前月比3か月連続で上昇。上昇した業種は、電子部品・デバイス工業、鉄鋼・金属製品工業、汎用・生産用・業務用機械工業など。

【鹿児島県】最近の県内景況は、雇用関係がやや持ち直し、消費関連、観光関連が横ばいとなっている。一方で、生産活動はやや弱含み、さらに投資関連も弱含むなど、全体として弱い動きが続いている。

<バニラ・エアが成田―奄美線の1ヶ月定期券発売>

LCCのバニラ・エアは成田―奄美線の1ヶ月定期券「バニラーズ・パス」を枚数限定で発売した。「全日パス」は1枚4万円。 

【沖縄県】観光関連が好調に推移し、消費関連、建設関連も概ね好調なことから、県内景気は拡大の動きが強まっている。

<黒字企業が5年連続の過去最多>

東京商工リサーチ沖縄支店の13年度県内法人企業利益ランキングによると、純利益2千万円以上の対象企業は46社増の633社で、5年連続の過去最多となった。 

取材協力:一般社団法人全国地方銀行協会