東京の“東側”が変貌!! 印刷
2010年 8月 22日(日曜日) 13:26

skytower


アジア第1位の電波塔といえば、467.9mの「東方明珠電視塔」(上海)だが、2012年にはその座を「東京スカイツリー」(東京都墨田区押上)に明け渡す。日に日に高くなっている東京スカイツリーは、8月20日現在418mの高さまで来た。完成すれば634mとなり、世界一の電波塔になる。

この新名所の完成を押上の住民は胸を躍らせながら待っている。なにせこれまで墨田区や周辺地域の台東区、江東区など東京23区の東側は「下町」と呼ばれ、江戸情緒を残しながらも発展に取り残されてきたからだ。反対にオシャレな町と呼ばれてきた六本木(港区)、南青山(港区)、代官山(渋谷区)、原宿(渋谷区)などはいずれも23区の西側だった。

しかし、長引く景気低迷でオシャレな町は地盤沈下。むしろこれまで日陰だった“東側”が元気になりつつある。その象徴が東京スカイツリーなのである。
各メディアもこの“東側”の変貌ぶりをこぞって特集している。若者のカルチャー誌『BRUTUS』(9月1日号/マガジンハウス)は「東京の、東へ。」というテーマで、62頁の大特集を展開。押上(墨田区)、両国(墨田区)、馬喰町(中央区)、御徒町(台東区)、秋葉原(千代田区)、浅草(台東区)、上野(台東区)などこれまで雑誌で紹介されることが少なかった地域の見所を紹介している。

『週刊ポスト』(8月20・27合併号/小学館)では「内側から覗いた東京スカイツリー」というテーマでグラビア写真を掲載。建設にたずさわるとび職人(高い所での作業を専門とする建設業の職人)の目線で、下界に広がる東京の景色を撮影。まさに「圧巻」のひと言だ。

『産経新聞』(8月21日)では「簡易宿泊所がオシャレなホテルに…変わるドヤ街」と台東区と荒川区にまたがる「山谷」の変貌ぶりを紹介。日本の高度成長を支えた労働力をもたらした山谷には、日雇い労働者の簡易宿泊所が並び、近隣住民でも近付き難い雰囲気を持っていた。しかし、山谷の簡易宿泊所「小松屋旅館」の3代目で、デザイナーの小菅文雄氏が1年前、実家の宿の向かいに「KANGAROO HOTEL」を開業したことで町に風が吹いた。オシャレな内観は口コミで世界中のバックパッカーに知れ渡り、今や外国人観光客の穴場スポットになっている。産経新聞は3回にわたって山谷の変貌ぶりを伝えていくという。“p”の変貌は、想像以上のインパクトをもたらしていきそうだ。
最終更新 2010年 9月 06日(月曜日) 11:21