各紙によればトルコ最大の都市イスタンブールで、アジアと欧州を隔てるボスポラス海峡を海底トンネルでつなぐという150年来の夢を実現した海峡横断地下鉄が日本の支援で完成し、29日、安倍晋三首相とエルドアン首相が出席して開通式が行われた。イスタンブールは経済発展や人口増加に伴い、住宅開発が進むアジア側と商業地区である欧州側の間の交通量が激増。同海峡には2つのつり橋があるが、慢性的な交通渋滞や排ガスによる大気汚染が深刻で、初の鉄道開通により緩和が期待される。両首相は式典後、そろって一番列車に乗車し、アジア側から欧州側に移動。海底トンネルはオスマン帝国時代の1860年に設計図が描かれたトルコの悲願。完成した海峡地下鉄は約13.6キロで、2004年に着工した。日本はトルコの要請に応じて約1533億円の円借款を供与し、技術的に難度の高い約1.4キロの海底トンネル部分は大成建設が担当したという。
近畿大は29日、世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロ「近大マグロ」をはじめとする養殖魚専門の料理店を、東京・銀座で12月2日に開店すると発表したと各紙が報じた。4月に開店した大阪・梅田の店舗に続く2号店となる。サントリー系列の飲食店会社が店舗を運営、天然魚に比べ低く見られがちな養殖魚のブランド力向上を図り、国内養殖業界の活性化を目指すという。
経団連は29日、農業協同組合(JA)グループと連携強化のワーキンググループを発足させると発表したと各紙が報じた。経済界と農業界の相互理解促進と共通認識を構築しようというJA側の呼びかけで実現した。経団連とJAが合同会議を設けるのは初めてで、トップが顔合わせするのは2011年11月以来。会議には双方から常務クラスをヘッドに計10人程度の実務者が出席。農業の成長産業化と地域の活性化を図るための取り組みを中心に意見交換するという。
2010年3月に大学を卒業して就職した若者のうち、3人に1人が3年以内に勤め先を辞めたとの推計を厚生労働省が29日、発表した。雇用保険で追跡できる36万5千人を調べたところ、11万人超が3年以内に退職していた。宿泊・飲食業は半数に及んだという。
各紙によれば中部電力は28日、来年4月1日の実施を目指す家庭向け電気料金の引き上げについて、値上げ幅を平均4.9%とする方針を固めた。国の認可が不要の企業向け電気料金も来年4月1日から平均8.9%引き上げる方向で最終調整している。値上げ幅算出の前提となる浜岡原発の再稼働時期は、運転停止中の3~5号機のうち4号機は2016年1月、3号機は17年1月と仮定した。発電コストが安いとされる原発の再稼働時期によって、値上げ幅も変わるためだ。中部電は13年度内に4号機の安全審査を原子力規制委員会に申請すると表明しているという。