各紙によれば東京都はこのほど、地震火災発生時における避難場所の指定見直しを実施し、新たな避難場所197カ所を発表した。6月1日から運用開始する。都は2012年4月、「首都直下地震等による東京の被害想定」を発表。今回の見直しではこの被害想定を踏まえ、河川敷など津波による浸水の恐れがある避難場所を廃止し、新たに内陸の避難場所を追加した。廃止された場所は、浜離宮(東京都・中央区)および多摩川河川敷・六郷橋一帯(同・大田区)で、荒川河川敷(同・荒川区)など9カ所についても一部廃止するという。

2013年３月期決算でアステラス製薬の連結営業利益が武田薬品工業を上回ったと各紙が報じた。医薬品企業にとって課題だった大型薬の特許切れによる収益の落ち込みからいち早く抜け出したアステラスと、13年３月期で期初予想を大きく下回る決算に終わった武田との間で明暗が分かれている。アステラス製薬は、2005年４月１日に山之内製薬と藤沢薬品が合併して誕生。合併以降、武田薬品の営業利益を上回るのは初めてとなる。今月発表された両社の決算では、武田が1225億円と会社計画を大きく下回ったのに対し、アステラスは中間決算時に実施した10億円の上方修正後の計画1470億円を上回り1538億円での着地となったという。

個人情報を一元的に管理・把握するために国民全員に番号をふり、社会保障分野などに活用する「共通番号（マイナンバー）制度」導入法案が９日午後の衆院本会議で採決され、自民、公明両党に加え、民主、日本維新の会、みんななど野党の賛成多数で可決されたと各紙が報じた。マイナンバー制度は、国や市町村などがバラバラに管理している住所や生年月日、医療費や生活保護受給の有無などの個人情報を番号ごとに束ね、まとめて管理。これにより、個人の所得などを把握し、年金や介護などの社会保障を受給資格者に正確に給付できるようにする。

各紙によれば自民党教育再生実行本部（遠藤利明本部長）は９日、公立学校の校長・教頭への昇任に教職大学院で１年程度の研修を義務づけ、修了者に管理職の「資格」を与える新たな制度の提言案をまとめた。教員採用では、学校現場で１～２年の就業体験（インターンシップ）をさせ、適性を判断して教員免許を与える「仮免制度」導入を求める。月内にも安倍首相に提言し、文部科学省などで検討される見通し。教師の指導力を向上させ、管理職のリーダーシップや危機管理能力を高めるのが目的という。