東京電力が45%を出資する電力機器メーカーの東光電気が、東電で料金値上げを担当している高津浩明常務を社長に迎える人事を発表し、一部の利用者らから批判の声が出ていると各紙が報じた。東電の資材調達に、関連企業との随意契約が多いことが料金高止まりの一因と指摘されているためだ。東光電気は東電との取引が売上高の6割を占めるという。枝野経済産業相は23日のテレビ番組で、両社の取引を厳しくチェックする考えを示した。
東京電力は24日、福島第1原発事故で大気中に放出された放射性物質の量が昨年3月だけで90万テラベクレル(テラは1兆)に上るとの試算を明らかにしたと各紙が報じた。これはIAEAが試算した旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の放出量520万テラベクレルの6分の1に相当する。ほとんどは原子炉格納容器から漏出で、3月15、16日の2日間で2、3号機から少なくとも計34万テラベクレルが漏れたという。
新潟県佐渡市は23日、国内の野生で36年ぶりに誕生した国の特別天然記念物トキのひな8羽に名付けた愛称を発表し、親鳥に扮した市職員が出生届を提出したと各紙が報じた。 誕生が確認された順に「みらい」「ゆめ」「きぼう」「きずな」「ぎん」「きせき」「そら」「美羽」。一方、環境省は4月下旬に生まれた1組目のひな3羽が、親鳥とほぼ同じ大きさに成長したと発表。早ければ週内にも自発的に巣から出る「巣立ち」をするという。
各紙によれば近畿大学は23日、セシウムを99%取り除くことができるゼオライト・カルシウム漆喰 を開発したと発表した。ゼオライト漆喰は高いセシウム吸着性を持つが構造物をつくる場合、強度に課題がある。高強度漆喰とゼオライトにカルシウムを混合することで建築材料としての強度を確保し、セシウム除去性能も高い材料の開発に成功したという。ホットスポットへ塗布する除染や、汚染物質を安定して隔離する用途が考えられる。
任天堂の宮本茂氏が、スペイン皇太子賞を受賞したと各紙が報じた。スペイン皇太子賞はヨーロッパでは権威ある賞で、賞の選定に当たっているアストゥリアス皇太子財団によると、宮本氏は「『スーパーマリオブラザーズ』などのゲームソフトを開発し、テレビゲームを性別や年齢にかかわらず人々が集うことのできる媒体に変えた」ことと、「テレビゲームを通じて社会的な革命を起こした」ことが受賞理由としてあげている。